父から譲り受けたモンブラン782をフリクション化したのでレポートします。モンブラン782は小型で軽いクラシカルなペンです。あまり使われていなかったペンですが、フリクション改造で実用化したいと思います。
フリクションを入れるため、芯を延長カスタマイズ

上からモンブラン782の軸、芯パーツ(最初から付いていたもの)、口金、フリクション多色芯(LFBTRF)、自作追加パーツ
フリクションの多色芯では短いので、使い切ったフリクション多色芯から延長パーツを作って足せば、使えるようになると思います。追加延長芯の接続は簡単にゼムクリップをニッパーで切り取って使いました。

フリクションの芯に追加するパーツ、クリップから切り出した針金を曲げてあるだけ
こんなかんじに曲げて、追加延長芯にキツく挿入加工します。先の細いラジオペンチが2本あればベストですが、1本でも簡単に加工できます。

23mmの追加芯パーツと接続用のクリップ曲げパーツ
半分突っ込んで、接続します。パーツは長めに作って少し削り、現物合わせです。約23mmになりました。切りすぎっちゃったので、あと0.5mm長いとちょうど良かったかもしれません。(^^)

先端から35mmのところにメモ帳の閉じWリングから切り出した針金を巻いて止めてあります。
バネどめのクリンプを、35mmのところに作りました。メモ帳のWリング製本のワイヤーを短く切って巻き付けただけです。十分に機能しますが、キツめにしておかないとズレてきます(^^)。位置によりバネの強さが変わります。弱めに調整しました。

完成したフリクションボールモンブランです。小型で軽い!軽い!父さん使ってるよ!
完成です。軽いのでトラベラーズノートの小型の止めゴムだけで落ちてきたりしませんね。大事に使おうと思っています。
モンブラン782ってどんなペンなの?

全長13cm、ほとんどカランダッシュやパーカーのジョッターと同じぐらいです。上からフリクションボールLFBK-23F-BB、ファーバーカステル伯爵コレクションギロシェ、カランダッシュエクリドール、パーカージョッター、モンブラン782。
モンブランの782は全長が13cmで、ほとんどPARKERのJOTTERと同じですが使い勝手はかなり違います。ジョッターは先細になりますが。モンブランの782は持つところが一番径が太いんです。どちらも使いやすいのですが、スタイルではジョッターが上のような気がしないでもないです。
個性的なボールペン

最大径は9mmぐらいで全体に細身ですね。カランダッシュと同じ程度の長さ。ノック部分の形状が見えます。
全体の形状は、翼の断面みたいに後方に向かって細くなっています。持つところが一番太く重心は前よりです。とてもおもしろい形をしています。ノック部分はもっと風変わりです。

オリジナリティあふれるクリップとノック機構が素晴らしいギミック。
クリップ部分に窓があります。その中に芯のノック部品が入っています。各部分の工作精度は上質なものです。でもこの部分が壊れやすいのではないかと心配です。強度では構造がシンプルなジョッターが有利なのではないかと思います。ポケットにクリップを掛けるときは芯を上に引っ込めてからのほうが良いです。ノック部品がクリップの窓から手前にずれることがあります。ヒヤヒヤします。ビンテージと言ってもいいぐらい古いものなのでもし壊れたら修理は難しいでしょう。
個性的な美しいペン

彫りの深いヘアーラインがとても美しい。ふっくらとしたライン。いい感じ(^^)
他のペンと最も違うのはこのヘアーライン加工。ジョッターの金属部分にも薄い横目のヘアーラインがありますが、モンブランの782のヘアーラインは比べ物にならないぐらい相当に深い筋になっています。爪でなぞるとガリガリするほどです。周りの光も反射して虹のように輝きます。

彫りの深いヘアーラインがすばらしく美しい。円錐では無く、ふっくらとしています。
口金は先端部分に向けて急に細くなっていて、紙面への見通しが良いです。ジョッターも紙面への見通しは良いですがプラの黒色です。それに比べてモンブランの782は金属で白く輝いているので紙面に対して軽い感じがするように思います。

モンブラン782の深い刻印、口金のきれいなヘアーラインも強く美しい。ボディと口金の面がピッタリとあっています。
ボディはつや消しのプラスチックです。「GERMANY 782 MONTBLANC」の小さく深い刻印があります。こういうところはシビレます。

こんたっくの足当たりが最大径でクリップ部分は細くなる
まとめると
- なんとなくフリクション軸に不満があればやってみたくなるよねフリクション化
- 強度ではシンプルで頑丈なジョッター、華奢で華麗なモンブランの782
- ヤクオフにもたまにお安く数千円で出てるよモンブランの782
- 大切に使います(^^)
読んでくれてありがとうございます。
Twitterでお会いしましょう。
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